日本のミニマリズムブームのきっかけになった、佐々木典士氏の『ぼくたちに、もうモノは必要ない。』が出版されたのは2015年です。私もその影響を受けて、ミニマリスト的な生活をしていた時期がありました。そして確かに、スッキリして物が少ない部屋は、片付けやすく掃除も楽でした。
でも、使おうとしたタイミングで、日用品が切れている、ということが頻発するんです。
帰宅してから買い忘れに気付いて、「また忘れちゃった……」と自己嫌悪におちいることは日常茶飯事。トイレットペーパーを切らして何日もBOXティッシュで代用し、トイレを詰まらせたこともありました。
なくなる直前に買いに行けばいいから、日用品の在庫はいらない、というミニマリスト的な生活スタイルは、私にはちょっと難しい。掃除や片付けが楽なところはそのままに、もっと私にもやりやすくするには、どうしたらいいんだろう……。
この記事では、ADHDの私がミニマリズムの失敗を経てたどり着いた日用品を切らさないための現実的な暮らし方、「少品種多在庫主義」という独自の生活スタイルを紹介していきます。ぜひ参考にしてみてください。
「ちょうどよく買う」が難しい
私はADHDの当事者で、うっかりミスや物忘れがかなり強く、過集中状態になると時間を忘れてしまいがちです。そういう特性があると、計画的に行動しようと思っていても、予定通りにできないことが多々あります。
使っている日用品が、少なくなってきたと気付いても、それを忘れてしまったり、別の事に集中して買い物に行くタイミングを逃したりしがちです。「なくなりそうだから買ってくる」そんな単純なことさえ、なぜかスムーズに運ばないのが私の日常でした。
行きついた結論は「少品種多在庫主義」
物を減らしたら、掃除や片付けはとても楽になりました。次は日用品の補充に関してクリアする方法はないだろうか、そう考えた私は、ミニマリストの方の本や整理整頓の本を読み漁りヒントを探しました。

その中に、トヨタ生産方式を家庭に応用した片付け本がありました。そして、ミニマリストの行動様式と、トヨタ生産方式の「必要なものを、必要な時に、必要な量だけ」という考え方が、通じるものがあることに気づきました。そこから、さらに本家のトヨタ生産方式に興味が移り、ものすごい勢いで脱線してしまったのです。
気が付いたら専業主婦なのにトヨタ生産方式を取り入れた工場の事例を紹介した本などを読んで「さすが世界のトヨタ!すごいなこれ」などと興奮している自分がいました。
そこでハッと我に返って、ここは工場ではなくて戸建ての一般家庭だし、私はこの本に紹介されている社員さん達みたいに、決められたことをきちんとすることもできない。結局、前提条件が違う……、そう思って、気が付いたんです。
私にはミニマリストに影響されて作り出した「スカスカの収納」という条件が与えられているということに。
この「スカスカの収納」に、絞り込んだ少ない種類の日用品をたくさんしまおう!そうすれば、なくて困るストレスから解放されるのでは、と思い至ったわけです。例えばA・B・Cという3種類の品が入っている場合、AAAA・BBBB・CCCCみたいな感じで。
工場の本を読んでいて思いついたので、私はこの考えをちょっと製造業っぽく「少品種多在庫主義」と呼ぶことにして、「スカスカの収納」を大量の日用品で埋めていくことにしました。
我が家で実践している「少品種多在庫主義」
「少品種多在庫主義」を始めてから、日用品ストックが切れて困ることが激減して、暮らしがとても楽になりました!

少品種に絞った物は?
たくさんあった○○専用洗剤は、使い切ったら買わないようにして減らしていきました。最終的に残ったのは以下の洗剤です。(重曹を使いこなせる人なら、もっと減らせるかもしれません)
- 食器用中性洗剤
- 食洗機用洗剤
- 衣類用洗剤
- オキシクリーン
- おしゃれ着用洗剤
- 柔軟剤
- トイレの洗剤
犬の足を拭くウエットティッシュをトイレ掃除にも使う※ことにして、トイレ掃除シートを買うのもやめました。
※トイレには流してないです。
物が増えても管理は楽
実際に始める前は、物が多い状態だと、またミニマリズムを始める前みたいにごちゃごちゃして、必要な物が見つからなくなるかも、という心配がありました。でも、実際にやってみると同じ物が大量にあるだけなので、視覚的なうるささはあまり感じなかったです。それに、同じもので体積が増えるため存在感が増し、しまった本人はもちろん、家族も目当ての物を見つけやすくなったようです。
ふるさと納税を利用
日用品に関しては、ふるさと納税の返礼品を利用して数か月~1年分くらいのストックを一気に入手することもあります。特にトイレットペーパーと食洗器用の洗剤は、秋から年末にかけての時期に毎年ふるさと納税でいただいています。
日用品以外も多在庫
少品種多在庫主義を日用品で試したら良かったので、それ以外にも適用することにしました。
例えば衣類は、ミニマリスト的に私服の制服化に取り組んだので、だいたいいつも同じような格好をしているのですが、数日間~10日程度は洗濯できない状況でも困らない枚数を持っています。特に靴下や下着に関しては、全く同じのをたくさん買って、傷んできたら処分してまた同じのを買っています。
また、学校で使う文房具※も、消しゴムやノート、セロハンテープなどのよく使う物は多在庫です。
※小学生は、学年が変わるとノートのマスの大きさが変わったり、鉛筆の濃さが変わったりする可能性があるので注意が必要だと思います。
少し恥ずかしいですが、弁当箱や水筒も、出し忘れても翌朝あわてないように多めに持っています。
あえて多在庫しないもの
食品もできれば多在庫したいのですが、3人家族ではあまり減らないので賞味期限を考えて持ちすぎないようにしています。多めに持っているのは、お米やパスタ、塩・砂糖、缶詰くらいです。
食品用ラップや食品を入れる袋は、古いと何となく気持ち悪いので3~4個程度と在庫を控えめにしています。また、食品ではないですが、口に入れる歯磨き粉やマウスウォッシュも、2~3本くらいあったらそれ以上は買わないようにしています。
ゴミ袋は、自治体が有料のゴミ袋を導入して使えなくなる可能性があると思いました。そのため持ちすぎないようにしています。とはいっても、気付いたら1年分くらいになっていることもありますが。
やってみて良かったこと

ここからは、「少品種多在庫主義」をやって良かった!と感じたことを挙げていきます。
日用品が切れたストレス激減
コンディショナーが切れて、髪がギシギシになったり、乳液が切れて仕方ないからオリーブオイルを塗ってみて臭くて閉口したりといった、不快な出来事がほとんど起こらなくなりました。
以前は忘れるツボに入ると、何日間か切れたままになることがよくありました。必ず使う日用品が今日もない、という状況はかなりストレスが溜まるので、解放されて本当に良かったです。
節約になった
安い店に行ってまとめて買うので、買い物の回数が減って節約にもなりました。
買う時はちょっとした爆買い状態になるため、お金を豪快に使ったような感覚になります。おかげで、買い物欲みたいなものが解消されて、前より無駄使いしなくなりました。
家事の認知負荷が下がった
ふるさと納税などで1年分くらいストックができると、当分の間はその品物に関してはストックの残量を気にする必要がなくなります。完全に忘れても大丈夫という品目が増えるほど、心が軽くなるのを実感しました!
自己嫌悪が減った
自分は忘れやすいと分かっていても、忘れると傷つくものです。また、大切な家族が自分のミスで困っているのを見ると、自分で自分を責めたくなるので、そういうシュチエーションが減って良かったと思っています。
「少品種多在庫主義」が向いている人・向いていない人
こんな人には、向いていると思います。
- 在庫管理が苦手な人
- 家が広い人
- 近くにお店がない(少ない)人
- 小さいお子さんがいる人
暮らしが楽になるので、「少品種多在庫主義」は発達障害(ADHD)の方以外にもおすすめです。特に、お住まいの立地や家族構成、お仕事で、行きたいタイミングで買い物に行けない人に向いていると思います。
一方で、以下のタイプの方には向いていないかもしれません。
- 収納が極端に少ない人
- 少品種に絞るのが好きではない人
同じ物をたくさんストックするので、そもそも”同じ物”ばかりでは飽きてしまう人や、専用洗剤など用途ごとに最適な物を使う方がいい方は、ちょっと違うと感じるかもしれません。また、収納が少ないと物理的に難しいでしょう。
まとめ
ミニマリストあるあるの「スカスカの収納」で、ADHDあるあるの日用品を切らしがち問題を解決できました!
私は「少品種多在庫主義」を始めて、暮らしの中で気を張らなくてもいい項目が増えました。日用品を切らして自己嫌悪になりがちな方は、まずはトイレットペーパーや洗剤などの絶対に使う物から
試してみてください。きっと心が軽くなると思います!
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