ADHDの通院費・薬代が高い…そんなときに知ってほしい「自立支援医療」という制度

自立支援医療受給者証の写真 発達障害(ADHD)のこと
※画像出典:photoAC

発達障害(ADHD)のため継続的に病院に通い、薬を飲み始めて、私は「人生が変わった」と思うほど暮らしの質が良くなりました。一方で、私にとっては少なくない金額が毎回かかるのは気になっていました。

「続けたいけど、このままだと負担に感じて通院をやめてしまいそう……」

そう思って、いろいろ調べて見つけたのが「自立支援医療」という制度です。この制度を利用することで、私は発達障害(ADHD)に関する医療費を大幅に低減し、費用の面で不安を感じることなく通院を継続できています。

この記事では、発達障害(ADHD)で継続的な通院をされる場合に、知っておくと心強い制度「自立支援医療」について、実際に申請・利用して分かったことをシェアしていきます。

現在、薬代・通院費への不安を抱えている方や、これから診断を受けようと考えている方はぜひ参考にしてください。

この記事は、2026年1月に調べた情報と、自身の体験に基づいて執筆しました。自治体や状況によって記事とは異なる可能性もあります。また、制度が変更される可能性もあります。

最新情報はお住まいの自治体にご確認ください

自立支援医療とは?

厚生労働省HPには、自立支援医療の目的について以下のように記載されています。

自立支援医療制度は、心身の障害を除去・軽減するための医療について、医療費の自己負担額を軽減する公費負担医療制度です。

厚生労働省

自立支援医療は発達障害(ADHD)も対象になっており、障害者手帳を持っていない人でも申請できる制度です。

継続的な治療が必要と医師・自治体が判断した場合は初診日から日が浅くても申請できます。

申請先は、住んでいる市区町村の担当窓口です。必要書類を揃えて申請し、認定されると「受給者証」「自己負担上限額管理票」が交付されます。

医療機関・薬局の窓口に提示すると、自己負担額が原則1割になります。また、所得に応じて上限額(月額)が決まっており、超過した分に関しては全額公費で賄われます。

自立支援医療を利用して通院しやすくなった

領収証を処分してしまったのでうろ覚えになりますが、ADHDで通院し始めた当初、私は月に2回(現在は月1回)通院しており、1回につき千数百円程度かかっていました。そして薬代は1日につき150円程度でした。

効果を実感していたので続けたいと思う反面、家計を預かる主婦としては費用が気になりました。

「この金額を出し続ける意味はある?」

「自分より子どものために遣ってあげたい」

そう悩み始め、費用面について調べて辿り着いたのが自立支援医療です。制度を利用した結果、通院費は1回460円(月1回通院)とかなり通いやすい金額になりました。

薬代については、薬がジェネリックに変わったのと副作用でお腹の調子が悪くなり整腸剤が追加されたので一概に比較はできませんが、1日あたり約33.5円とこちらもかなり安くなりました。

申請の流れ(実体験ベース)

ここからは、実際に申請したときの流れをシェアします。スケジュール感などの参考にしてください。

※自治体や医療機関などによってサービス内容や流れが異なる場合があります。

相談から申請まで

制度の存在を知ってすぐに、住所がある自治体の障害福祉課に行き、「自立支援医療を申請したい場合は、どのような手続きが必要でしょうか?」と相談してきました。

制度について説明を受け、申請時に必要な書類のリストも貰えました。

診断書代とのバランスは要チェック

安くなるならすぐに申請したいところですが、自立支援医療の申請には診断書が必要で、その作成代が結構高いです。(数千円程度でした)

診断書は障害者手帳の申請にも必要ですが、自立支援医療と同時に申請すると、1通で済むとのことでした。しかし障害者手帳は初診日から6か月以上経過しないと申請できません。

私は自立支援医療について相談しに行った時点で、すでに初診日から数か月経過していました。病院に確認したところ、自立支援医療を使って安くなる金額よりも診断書代の方が高かったため、数か月待って障害者手帳と同時に申請しました。

受給者証が届く

自立支援医療の受給者証自己負担上限額管理票は、申請から数週間後にかかりつけの病院に届けられました。病院の窓口の人から自己負担額や自己負担上限額管理票について説明を受け、その日の診察代から1割負担になりました。

その後、薬局にも受給者証を提示し、薬代も1割負担になりました。

ちなみに病院と薬局、両方とも受給者証の提示を求められたのは初回のみで、その後は何も言わなくても1割負担にしてもらえました。(その後、更新・変更の際も初回のみ提示)

自己負担上限額管理票は、毎回利用するたびに受付に提出し、病院・薬局の方に金額を記入していただきます。私は自立支援医療を使い始めた当初は夫の保険に入っており、限度額までだいぶ余裕がありました。そのため病院の受付の方と相談して、自己負担上限額管理票の提出は省略していました。けれどもパートで就職して限度額が低くなってからは、毎回提出しています。

自立支援医療のメリット・デメリット(注意点)

メリット・デメリットと書かれた紙が挟んである黒いバインダーとボールペン
※画像出典:photoAC

ここからは、実際に自立支援医療を申請・利用して分かったメリットとデメリット(注意点)をシェアしていきます。

自立支援医療のメリット

  • 医療費の負担が減った
  • 薬を継続しやすくなった
  • 精神的な負担感が減った

私は経済的な面だけでなく、精神的な面でも大きなメリットを感じました。お金の心配があると、どうしても気持ちの面にマイナスの影響が出てくると思います。実際に自立支援医療制度を使って、安心して治療を継続できるようになりました。

自立支援医療のデメリット(注意点)

  • 対象の医療機関が限られる
  • 更新手続きがある

自立支援医療の申請書には、どこの病院・薬局を利用するか記入する欄があります。1割負担で済むのは記載した病院・薬局のみです。普段の感覚だと、「薬局が混んでいるから今日は別の薬局にしよう」みたいなこともできますが、自立支援医療を利用する場合は申請した病院・薬局以外は対象外になってしまいます。

また、有効期間は1年で、利用し続けるためには更新が必須です。障害者手帳は2年なので、ごっちゃになって忘れてしまわないように注意が必要です。

就職などで保険が変わった場合も手続きが必要です。私も働き始めた際に、自治体の障害福祉課で手続きしました。パートで夫の所得よりもだいぶ少ないので、限度額が大幅に下がりました。

こんな人には特におすすめ

  • 発達障害(ADHD)で通院している
  • 医療費が負担になっている

発達障害(ADHD)の場合、通院治療は長期的に通うことになります。経済的に余裕があったとしても、長くなればトータルで結構な金額になってくるはずです。

そういう観点からいうと、自立支援医療は多くの発達障害(ADHD)の方に、ぜひ知っておいてほしい制度だと思っています。

まとめ

継続的な通院治療を考えたときに、ネックになるのはやはり時間とお金だと思います。

私も通院治療を始めて「今月はちょっと出費が多い」「この金額を子どもに使えたら……」と思う場面が何度かありました。そして、せっかく勇気をだして病院に通い始めたのに、お休みするとそのまま通院しなくなりそうで、もったいないと思いました。

自立支援医療で、二つのネックの内の一つ、お金の問題は確実に楽になると思います。発達障害(ADHD)で通院中で、まだ自立支援医療を使用していない人は、ぜひお住まいの自治体に相談してみることをおすすめします。

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